きみが望めば
「これは??確かに、お姫様はお部屋を出られていません!中にいらっしゃいました!」
「何か不審なものはないか、調べてくれ。」
「はっ!」
リノ姫、どこへ。。
王子はカーテンの揺れる窓辺へ重い足を運んだ。
姫は昨夜もこの窓辺へ立っていた。
あの黒い騎士が姫を奪いに来たのか?
いや、この高い塔の上までは上がってこれないはず。
窓の下を見下ろす。ひゅーっと風が吹き抜けていく。
足掛けも何もない塔だ。パーティであの騎士を見たとき、万が一のために姫の部屋をここに変えたのだ。他の部屋よりも警護がしやすく、拐われ難いと考えた。だが結果はー。
アル王子は拳を握りしめた。
「なんとしても姫を探し出せ!姫は黒い騎士に拐われたと思われる。城内も町中も隈なく探せ!」
バタン、王子は勢いよくその窓を閉めた。
部屋に残る姫の香りに胸が張り裂けそうになるのを感じる。愛しさが募る。
リノ姫、必ず助けに行く。
「私の馬を!」
アル王子も駆け出した。
「何か不審なものはないか、調べてくれ。」
「はっ!」
リノ姫、どこへ。。
王子はカーテンの揺れる窓辺へ重い足を運んだ。
姫は昨夜もこの窓辺へ立っていた。
あの黒い騎士が姫を奪いに来たのか?
いや、この高い塔の上までは上がってこれないはず。
窓の下を見下ろす。ひゅーっと風が吹き抜けていく。
足掛けも何もない塔だ。パーティであの騎士を見たとき、万が一のために姫の部屋をここに変えたのだ。他の部屋よりも警護がしやすく、拐われ難いと考えた。だが結果はー。
アル王子は拳を握りしめた。
「なんとしても姫を探し出せ!姫は黒い騎士に拐われたと思われる。城内も町中も隈なく探せ!」
バタン、王子は勢いよくその窓を閉めた。
部屋に残る姫の香りに胸が張り裂けそうになるのを感じる。愛しさが募る。
リノ姫、必ず助けに行く。
「私の馬を!」
アル王子も駆け出した。