きみが望めば
「どうした?」
金色の瞳が見つめている。

「うううん、何でもない。、、あ!」
「どうした?」

「香水瓶がない!着替えるときにもちゃんとポケットに入れたはずなのに。。」
ワンピースのスカートのポケットを探る。何も入っていない。ため息。
「また手元に戻ってきますように。」
とりあえずお願いしておくことにした。
お願い依存症にならなきゃいいな。
「もう用が無くなったから消えたんじゃないか?」

「あ!」

ラファが身体ごとあたしに振り向いた。
「今度は何だ?」


「塔から飛び降りてくるとき、ラファの後ろに羽が見えたの!びっくりして、、忘れてたけど。そのマントのせい?」
「羽?このマントはただのマントだからな。どんな羽だ?」
「んー、、金色っぽかったよ?光のせいかなぁ。。こんなに大きくて!」
両手を広げて見せた。
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