きみが望めば
「悪かった。」
ざばっざばっとお湯から上がっていくラファは、まだ温泉に浸かったわけじゃないのに全身ずぶ濡れになってしまってた。
マントだけは、あたしが借してもらってたから着けてないけど。

「ラファ、心配してくれて、ありがと。」
ラファは何も言わなかったけど、小さく右手を上げてみせた。



まだドキドキばくばくしてる心臓を、何とか落ち着けたいのに、ひとりになるとまたさっきの場面を思い出してきて、、!
ぁー、ドキドキが止まらない。。
このままもぐってしまいた、、

ぶくぶくぶ、、
あ、だめだめ!

のぼせて倒れて、今度こそほんとに助けてもらわなきゃだめになっちゃうよ!




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