きみが望めば
24.金色の翼
ごつごつした岩場をしばらく行くと、人の話し声が聞こえてきた。
姿を隠して様子を伺う。

「どうやら、採石場らしいな。ここから石を切り出して城壁やらに運んでるんだろう。このまま進んでも街には着かないかもしれないな。」
あたりはごつごつとした岩場。
「来た道を戻る?」

「ん、、あの下の方に、見えるか?」
「。。。んー?」

指された方向に目をこらす。
「森??木が茂ってるのしか、、見えないけど、、?」
「灯りが見える。」
そう言われ、もう一度目をこらす。
「ぁ!ほんとだ!」
ふ、ふっとまるで今灯ったかのように灯りが見えた。
「よく見て。。」
ぱ、ぱっ、灯りの輪が広がった。

「上出来。」
頭がぽんぽんとされる。
「もしかして、イメージしたから??」
「さぁ、どうかな。街があったかもしれないし、姫の力かもしれないし。」
「ファンタジーの世界だから。」
あたしはラファを見上げた。

「そういうことだ。」
ラファはくすっと笑った。

ラファがぐっと手綱を引いた。
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