きみが望めば
どれくらい目をつぶっていたんだろう。。


甲高い鳥の声と羽ばたきを聞いた気がして
そおっと目を開けた。



「、、わぁ、、すてき。」

透明な紺色の空に、大きなお月様が目の前に浮かんでいた。
「ラファの瞳の色と同じだね。」
しっかりと抱えてくれている逞しい腕、その主の瞳を見上げた。ラファの瞳とお月様を見比べる。

ラファがふっと微笑んだようだった。
「俺はこんなに優しい光じゃない。」

そんなことないよ、と言いかけてあたしは口元に手をやった。
「ラ、、ラファ、、」
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