きみが望めば
「莉乃。」
「なに?今度は、、なに?」

「ソラじゃなくていいのか?」

「。。。」


あたしはラファの耳に口を近づけた。
「あのね。。」

そっとささやく。


驚いたラファの顔ったら。

「バレバレだよ。」
あたしはくすくす笑ってしまった。



ラファはまだ戸惑いをかくせないみたいだけど、あたしにはそんな彼が面白くて。

ラファとソラが同一人物、だなんて。


「ラファもソラもひどいよ、あたしのことバカにしてない?」
怒ったフリをしてみせる。

「いや、それはガイドとして別人として扮する必要があって、、」
「本当はラファなの?」
金色の瞳を見つめる。


いつの間にか、あたしたちは遠くまで飛んできているようだった。足元には海が広がっていた。
< 169 / 175 >

この作品をシェア

pagetop