きみが望めば
金色の瞳がいたずらっぽくふわりと微笑んだ。この妖艶さ、ずるい。

「どっちがいい?当てたら教えてあげる。」
「ずるーい!」

ラファが豪快に笑う。

「俺は俺さ。ソラも俺の一面だし、本名はラファだけど。」
「やっぱり、ラファなのね。」


腰に回された手が、あたしの背中にまわる。

とろけてしまいそうなくらい見つめられて、、
たくさんのキスが降ってきた。。



「本当に、身体はもうどこも痛くないの?」
首筋に埋めた彼の顔がこくりと動いた。
「よかっ、」
「、、」

すっとラファの顔が離れた。
「ここが堪らない程痛かった。」
ラファが胸を押さえた。そこへあたしの手も引かれて重ねられる。

「王子に抱きしめられる莉乃を見て。堪らなかった。莉乃は、、俺が守る。」
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