きみが望めば
4.花畑
明るくなってきていた空は、だんだん太陽が昇るようなそれではなく、一気に青空が広がっていた。

穏やかな快晴。そんな感じの。

「さぁ、そろそろ何か出てくる頃ですよ。」
「え?」

隣で私の手を引いていたソラが優しく手を握り締めた。
「大丈夫。こわくないですよ。きっと王子に会うのを助けてくれる何かですよ。」

そう言われると、私、なんだかほっとしたみたい。優しい雰囲気に、きっとそうなんだと思える。
何か出てくるのなら、こわくなくて、かわいいのがいいな。

ソラは横でにこりと笑ってくれてる。
「ねぇ、これってRPGみたいなものなの?王子さまに会ってハッピーエンドにたどり着ければゴールってこと?」
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