きみが望めば
「いい香り。。」
どこからかとてもいい香りが空気に混じって来ていた。

草原を抜けると、一面の花畑が広がっていた。
「わぁー!、、すごい、、」

一面、真っ白な小花が咲き誇り、
思わず感嘆の息が漏れてしまうほど甘く素敵な花の香りを漂わせている。

「ソラ、こんな素敵なところがあるなんて、この世界は素敵ね。」
「そうですね、素敵ですね。」
ソラはずっとにこにこしている。

「そろそろ何か出てくるんだよね?ここで出てくるのかな?」
「いえ、たぶんこの花畑がそうでしょうね。
王子に会う手助けをしてくれるでしょうね。」

ソラはあたしの後頭部に触れてまたいい子いい子をするように、撫でてくれた。
「よくわからない、そんな顔をしてますね。」

その通りだったから苦笑いで応えた。
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