きみが望めば
ソラから小瓶を受け取った。
透明なピンクの液体がとてもきれい。
空からの光の筋はいつの間にか消えていたけれど、空にむけると光を受けて液体そのものがキラキラしているみたい。
「開けるね。」

小瓶にさされたクリスタルのような蓋を抜く。
「。。素敵。。」
ふわぁっと甘く華やかな香りが広がった。
それはこの花畑の香りとも似ているようだった。
「素敵な香りね、、」

少しだけそのピンクの液体を指につけ、手首につけてみる。香りが気持ちを癒していくみたい。でも、あれ?ソラが何も言わない?

いい香りなのに、とソラを見上げる。

ほんの一瞬、そこに金色の瞳を見た気がした。
「、、ソラ?」
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