きみが望めば
「大丈夫ですか?」
差し伸べられた手に顔をあげる。

ソラだ。

「ねぇ、ソラ。またラファになってしまうことはあるの?」

「どうしてですか?」

ソラの手をぎゅっと握る。
「今一瞬、ソラの瞳が違って見えたから。金色だったの。」

ソラは何とも言えない表情をした。
「私たちは共存していますから。」
「それって、ラファもずっと一緒にいるってこと?今彼もここまでずっと見てきたってこと?」
「どうですかね。彼が見たいと思っていれば、見ているかもしれませんね。」

ぬっと私たちの間に大きな鼻を突き出して、
また白馬が寄ってきた。
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