きみが望めば
「寒くないか?こっちへ来て火にあたれ。」
ぱちぱちと火が燃えている。

大雨の中、ラファが見つけた土の横穴で雨宿りをしていた。白馬も入り口で休んでいる。

あたしはラファを見た。
ラファは衣類を乾かすため火の近くに座っていた。緋色の髪が燃えるように赤い。
「お前も火の傍で着ているものを乾かせ。」

マントをかぶったままのあたしは服が濡れたままだった。
「何もしない。」
ラファは瞳を火に向けたまま言った。
「俺はガイドだ。主人公に手は出さない。」

「そうじゃなくて、、」
あたしはためらった。

ため息が聞こえた。
「俺がこわいのか?」
前にも言われた台詞だった。
「もうすぐソラに変わる。大丈夫だ。」

ラファはそのまま目を閉じた。
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