きみが望めば
「どういうこと?ソラが来るの?」
ラファは動かない。

身動きすると肩からマントが落ちた。

優しいとこあるよ。。
ラファの雰囲気が怖そうで苦手なのかもしれない、でも、ひどいことされたわけじゃなかった。最初から。。最初から、ラファもちゃんとガイドとしてアドバイスしてくれてた。

「、、ラファ!」
あたしの声に彼の身体はびくっとなった。
逞しい身体が炎の向こうに見える。

「あたし、ごめんなさい。。」

ラファも心が読めるのなら読んで、そう心の中で思った。口で言うには何だか自分の気持ちがよくわからないから。だけど、今あたしはラファを傷つけてしまったことを謝りたいから。
ラファ・・!!

「いいのか?」
しばらくして声が響いた。
たぶん、その話し方でラファだと思った。

目を閉じたままの彼は動かない。
きっとソラと代わろうと瞳を閉じているんだろう。でもこのままソラに代わったら。。
あたしはきっと一方的に、思い込みでラファを傷つけてしまう。
そのまま返せないよ。。
あたしはやっと頷いた。
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