きみが望めば
「莉乃の傍でソラに扮していられない。どうやら今回の道具のせいで、理性のタガが外れるみたいなんだ。」

「危ないねぇ。ガイドが主人公を襲っちゃだめでしょ。その道具って、香りのこと?」
「ああ、なんでだか、俺にまで香りが強烈に反応してくるみたいなんだ。痺れてくるようだった。芳しい、、香りが。」
思い出してラファは髪をぐしゃっと搔き上げた。ソファに身体を沈める。

「困るねぇ、、ガイドなしで物語を進めるのは不安があるよ。登場人物たちが暴走したり、もし主人公がハッピーエンドにたどり着けなかったら、、」

「この件、他の奴に担当を変わるのでは、、」
「あ!莉乃ちゃん!」
「莉乃がどうした?!」
その声にラファはがばっと身体を起こした。
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