きみが望めば
「ラファの理性が飛んじゃいそうなくらいその香りに魅了されたってことは、莉乃ちゃんがそれを望んでるってことじゃないの?」

「俺とでは元の世界には帰れない。」

レドは何も言わない。


ラファはマントをばさりと肩に羽織った。
「行ってくる。莉乃のところへ。」

「ラファ、がんばっ。」
レドは煙スイッチを押した。
空気を揺らす効果音とともにラファは空間を移動した。
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