きみが望めば
くちびるとくちびるが、、



重なる寸前でアル王子は身体を引き起こした。

あたしは開きかけていた自分の口元に気づき、慌てて引き締めた。
あたしったら!王子のキスに期待してた??



「嫌じゃないの?」
形のいいくちびるが微笑んでいる。


赤面。。。


くすっと笑うアル王子。
「また次回にね。」


もーーーーーっ、あたしってば!
嫌だってはっきり言っていた時と違って、
どうも調子がおかしい。

アル王子はあたしをそばの椅子に座らせる。
「パーティの前に少し会いに来てみたんだ。じき始まるから、もう少しここでゆっくりしていて。」

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