きみが望めば
「1度目も2度目も不本意だったから、あたしが望んでするはじめての、、ファーストキス!」

真っ赤なゆでダコになってる気がした。それでも、あたしはラファに断言してた。

「ここはファンタジーな世界なんでしょ?
あたしはあたしの望むハッピーエンドに行くの。キスは、あたしは気持ちのないキスはしたくない。」
「どういうこと?」
「。。。っ」

扉の外から再び呼ばれる。

「3度目は自分の意志で決めたかったの。
また、、奪われるなんて、やだったの!」


、、、よし、言った。。


真っ赤な顔を隠して扉に方向転換する。

ハッピーエンドに行くのもちゃんと納得していきたい、アル王子なのか、わからないけど。
でも、ラファにならって。。
ソラといた時の安心感。ラファから感じた妖しい魅力。

もしかしたら、どっちもがいて目の前の彼なんじゃないかと思う時がある。

あたしのファーストキス、今は
この目の前の彼になら、、って思ったから。

またあたしの目の前からいなくなりそうだった、その背中を捕まえた。



くちびるを噛み締めた。

「今行きます。」
扉に声をかけた。
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