きみが望めば
人で混み合う会場、高い背を利用してざっと辺りを目で探す。
いた。
アル王子は簡単に見つかった。
中央からやや奥より、少し高いところにアル王子は座っていた。多くの女たちが集まって王子の前に囲いができている。王子が見せる笑顔に黄色い歓声が沸いている。
その王子の隣に莉乃はいなかった。
まさかと思ったが、歓声を上げている集団の中にも莉乃は見えない。
飲み物を勧めてきた給仕を避け、莉乃を探す。
会場の中央から壁際へと移動してみる。
ざっと上の階も見上げるが、護衛と思われる兵たちがみえるだけだった。
まだ出てきていないのか?
いた。
アル王子は簡単に見つかった。
中央からやや奥より、少し高いところにアル王子は座っていた。多くの女たちが集まって王子の前に囲いができている。王子が見せる笑顔に黄色い歓声が沸いている。
その王子の隣に莉乃はいなかった。
まさかと思ったが、歓声を上げている集団の中にも莉乃は見えない。
飲み物を勧めてきた給仕を避け、莉乃を探す。
会場の中央から壁際へと移動してみる。
ざっと上の階も見上げるが、護衛と思われる兵たちがみえるだけだった。
まだ出てきていないのか?