A RUTHLESS KILLER

「じゃ、とりあえずさ、二泊三日、楽しもうってことで、乾杯しよ」

 ビールグラスを掲げたアリにならって各々グラスを宙でぶつけ合って心地よい音色を響かせた。

 明日の朝から外でテントを張って外で楽しむことにして、今日のところは移動の疲れもあるから外はやめてここで楽しもうということになった。

 テーブルの上には、キャンプに定番のカレー、これはアリお手製だ。市販のルーをいくつか混ぜて作った今までの研究のたまものらしい。肉は柔らかいフィレのようなもの、ペコリスやきのこ、トマトまでも入っている。

 サラダは豪快にレタスを三玉丸々ぶちこんだ豪快男サラダだ。レタスにアボカド、エビ、タコのシーフードに、潰した卵。ウインナー、更に温泉たまごも入っている。

 このサラダは柔道部のド定番ということで、一年生は全員まずこのサラダを作ることから始まるという。

 その他、クリームパスタ、唐揚げ、ビール缶を突っ込んで蒸し焼きにした鳥一羽、マッシュポテトカレー風味、酒のつまみの塩辛、女子のデザートのミルク寒天などがテーブルの上狭しと乗せられていた。

 大学で流行りのもの、先生たちの話、今日日の高校生ってどんなことするのとか、他愛のない会話に花が咲く。

 大学生チームはホロ酔いになりほんのりピンクに染まり、高校生チームは聞く話全てが新鮮で、目をキラキラさせながら首をふんふん振っている。

 そのうちに男女に別れるように、話は恋愛の話に移り変わっていった。

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