A RUTHLESS KILLER




「おっ、なんだよアリ、その顔。化け物でも見てきたような顔だぞ」


 オレンジジュース片手に外に出てきた小太郎とぶつかりそうになった。


「佐々木たち起きてた?」


 うまそうに一気にジュースを流し込む。


「あ、ああ。お、起きてた」

「おまえ何を動揺してんだよ、変だぞ」

「いや、ちょっとびっくりして」

「だからなにを?」


 今見てしまった状況を口にするのは……と少し考える間にも小太郎は探るような視線をアリにむける。




「っあーー、アリさーん、おはようございまーす!」



 ぱあっと全開の笑みで春麗が両手を広げながら相変わらずのミニワンピ、ツインテールを揺らしながら外へと出てきた。


 薄いピンクのミニワンピは袖のところが膨らんでいる。
 本当はセクシーなはずなのワンピなのに少女チックなところも入っている。
 そのギャップが狙いなんだろう。



「春ちゃん、おはよう」


 話がそらされてほっとする。小太郎は眉をしかめたが、それ以上詮索はしなかった。
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