【短】L‐song
夜 電話をした
現実を見たにもかかわらずまだどこかで否定しようとしてた
「今日 いっしょにいた男だれ?」
〈何のこと?〉
「駅前のショッピングモールいただろ」
〈…〉
「なんで黙ってんだよ」
〈はぁ…うざっ〉
「あ?」
〈あたしと別れてくんない?〉
「いきなり何言って…」
〈いきなりじゃない このままほっとけば自然消滅するかなって思った〉
「意味わかんね…」
〈あたしさ 別にあんたのこと好きだったわけじゃないんだよね〉
「…」
〈あんたかっこいいし いっしょにいるだけで自慢できるじゃん?〉
「あっそ…」
オレは電話をきった