先生と、ひとつ屋根の下
「え………なん…で…?」
「最初にあれって思ったのは、
後輩が大会の時に栗原先生の匂いがするって言ってたとき。
そういえば、栞の匂いも替わったなーって思ってたけど、この前栗原先生がこっちに来たとき、同じ匂いがしたから……」
「た………たまたま同じボディーソープなんじゃないかな……」
「大会の日、先生の車に乗ったのは?
……ごめん、会場にシューズ忘れて取りに行く途中、見ちゃった。
違うならはっきり否定してほしい。
テストとかあったから、訊きづらかったけど」
どうしよう……
“付き合ったら先生懲戒免職だよ”
さっきのあかりの言葉が頭の中をループする。
「栞…、あの帽子。先生のでしょ。」