先生と、ひとつ屋根の下




「なっ………な、な…っ!!!?!?」



「しーっ!」




あかりの大声で沙紀ちゃんが起きたと思ったけど、



かわいいいびきだけ聞こえる。




「冗談………だよね?」



「冗談じゃない。」




「いつから!?」



「お母さんが…死んで、私、北海道に引っ越す予定だった。退学届も書いたんだけど…栗原先生に提出しようとしたら、私泣き虫で………泣いちゃって」




「まさか、そんなことで結婚したの!?」




「…私も最初は………結婚したのが正解だって思ってなかったよ。


全然先生のこと好きじゃなかったし。
でも………好きになっちゃって…………」




「それで?今は?両想いになったとか、そういうこと?」




「……ま…まあ」



「私の純粋な栞が………栗原の手にかけられるなんて………許せん………」



< 156 / 544 >

この作品をシェア

pagetop