先生と、ひとつ屋根の下
「明日は自主研修だから、今日よりもっと歩くよね…。さ、沙紀も来たことだし、温泉行こ!」
「うん。行く」
沙紀ちゃんは、昨日よりも元気そうに見えた。
「ほら、行こうよ栞!あかりもあたしも先に言っちゃうぞ」
「待って……」
えっと、ブラシ……あれ?
タオルどこだっけ?
「リュックから出してたはずなんだけど……」
…あ、あった。
「よし、準備オッケーです」
チャリン─────────…
「ん?」
何か、落ちた?
「栞?」
「あ、ううん、なんでもない」