先生と、ひとつ屋根の下
「具合悪いのに、すいません」
「ほんとだから。全く」
え、…先生…怒ってる……?
そうだよね…迷惑……だったよね、私。
「先生、」
「なんか朝飯作ってよ。栞が」
「え、あ、はい!分かりました!」
───────────………‥‥‥
季節は冬に差し掛かって、
朝の空気が冷えていた。
もう少しで二学期が終わる。
クリスマスもある。
お正月も………
お母さんの誕生日も。
お墓参り、行くからね。
─────あと少ししか、先生と一緒にいられなくなるなんて、
この時の私には、
考えることも出来なかった。