先生と、ひとつ屋根の下




「あの…」



「美弥子です。…早奈子の姉の」







お母さんの…お姉さん?





「私ずっとシアトルに住んでたから、あなたが小さい頃に一回会ったきりなんだけど。
でも、顔が早奈子にそっくり」







お母さんから、



お姉さんがいたことは聞いていた。





でも、



本当に覚えてなくて、



写真を見たこともない。




「冬からね、日本に戻ってきたのよ。」



「‥‥そ、…そうなんですか……」




「あ、ごめんなさいね、ペラペラと。よかったらこの後、お茶でもどう?」





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