先生と、ひとつ屋根の下





「先生」


「お前なんで昨日家に来たの?
もう大丈夫なのか?」



「……大丈夫です。
すいませんでした。突然」



今…先生に見られたくない……のに、



こんな下手くそな姿なんか………




「俺もシュートやってもいい?」


「え、あ…はい」




ポシュっ‥‥‥



「お、入った」



「………っ…」



「俺今日誕生日なんだよね。
お前は言ってくれないの?何も」




ゴールを抜けたボールがバウンドして、



隅の方に転がっていく。




「あの綺麗な女の人に……言ってもらえばいいんじゃないですか?」



違う……
こんなこと言いたい訳じゃないのに……




「綺麗な女の人…?」




「そうですよ。」




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