先生と、ひとつ屋根の下




ご飯食べましょうよ…、この話は終わりです‥‥。



「いただきます…」



「学費はちゃんと俺が……」
「いいですそんなの!!」



「‥‥栞?」



「住むところなくて、結婚を条件に食費も光熱費とかも先生が今まで払ってくれてて、
さらに私立の学費なんて………」




「そんなこと気にしてたのか…?」




「……だって」


「ちょっと待ってて」






学校に持っていく黒いバッグを持ってきて、




たくさんの書類を私に渡してくれた。




「これ。今、生徒何人かの奨学金の申し込みの担当してて、いろんな奨学金制度があることを知った。
俺から学費を受け取りたくないなら、こんな手もあるから。

栞を指定したあの大学は、
将来にきっと生かせると思う。
進路の幅も広がる。

しばらく、考えてみて。


……せっかくのご飯、冷めたら悪いから食おう。ごめんな」






分厚い書類の束。





ご飯を食べたあと、




少し…見てみよう………。






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