先生と、ひとつ屋根の下
ぐい、っと腕を掴まれて、
校庭のトラックの集合場所まで走っていった。
「え!何!!?なんで手繋いでんの!?」
「手じゃなくて、俺が勝手に腕掴んだだけ。なんか栗原が気に入らなかったから」
吉町くんの真意は分からなかったけど、
とりあえず全員集合。
サッカーが終わったみたいで、
あかりとその彼氏が楽しそうに何か喋ってる。
「え、角田、もしかしてあいつと付き合ってんの!?」
「はぁ?今さら過ぎる。ずっと前からラブラブだよ、あの二人」
ラクロス部の一人、香歩がにやにやしながら言った。
「吉町ってさー、疎いよね」
「うっせー。お前こそ、栗原に目も向けられてない癖に」