先生と、ひとつ屋根の下
「ほら、部員がこっち見てるぞ」
「え!!」
……って、私の場所から下の方は見えないし…!
「見えないじゃないですか!」
「もしかしたら見てるかもしれないだろ」
「先生って、何でもないことで意地悪言いますよね。」
「意地悪言いたくなる。お前といると」
「は…!!?へっ?」
「ほら、そういう反応されると。
下に戻りな。ここにずっといるから」
ペコッてお辞儀をして、
階段をゆっくり降りた。
体が熱い。
つい昨日までは、
先生との距離なんてなんとも思わなかったはずなのに、
少し、喋っただけで
こんなに嬉しいなんて。