お前、俺のこと好きだろ?



「……なに?もしかして、また高畑くんと仲こじらせたの?」



「ちがっ……そうゆうんじゃなくて。あの、ね」



思い出すだけで、吐き気。



言うのも、つらい。



「拓海くんに、キスされて…、」



「……は?」



「私、どうすればいいかなあ」



「……あのクソ野郎、ぶん殴ってやる」



ガタッと椅子から立ち上がって、本当に行こうとする貴音を必死で止める。


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