お前、俺のこと好きだろ?



「小春、行きたいとこない?」



「え?ピアスじゃないの?」



「小春、ピアス見てもつまんねーだろ」



あ、そっか……。
私、ピアスしてないもんね。


高畑くん、やっぱりなんだかんだ、優しいなあ。
無意識に、頬が緩んじゃうよ。



「……ピアスしようかな、」



ボソッと、言ってみただけの言葉。



「耳、穴あける?」



高畑くんは、その言葉を聞き逃してなかったみたいで、私は不覚にも「え」と言ってしまう。


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