お前、俺のこと好きだろ?
もっと、泣きなよ
「小春、どこ行ってたの?」
「先輩に呼ばれて屋上行ってたの」
教室に戻ると、パンを食べていた親友の松村貴音が私の元へ駆け寄ってきた。
「先輩、何て?」
「……振られちゃった」
私が「えへへ」と笑いながらそう言うと、貴音は私の背中をバシッと叩いた。
「いったい……!!」
「あんな男別れて正解だよ」
貴音はパンを食べてそう言った。
貴音まで、高畑くんと一緒なようなことを言う。
私はムーッと口を膨らませながらも席に着いた。