お前、俺のこと好きだろ?



「なんで、貴音もそんな事言うの」



「も?ってなに、もって」



貴音は興味津々に私に身を乗り出してそう言った。



「えとね……」



さっき、屋上であったことをありのまま貴音に伝える。
すると貴音は、驚いたような顔をしてパンを落としてしまった。



「貴音っ!パン!」



「あ、あぁ!……わぁ!パン!」



貴音は急いでパンを拾って口の中にぶっ込んだ。


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