お前、俺のこと好きだろ?



と、その瞬間チクッと左の耳たぶに強烈な痛みが走る。



「いっ……!!」



でも、何秒かした後、すぐに消えてなくなる痛み。


いつの間にか耳たぶは軽くなっていた。
目の前の高畑くんを見ると、ニヤリと笑っていて。



「痛くねぇだろ?」



「……ちょっとだけ」



……ちょっとだけ、痛いもん。


少しだけジンジンする耳たぶをそっと高畑くんが撫でた。


な、に……。



「いたっ!!」



高畑くんは、私の耳たぶを思いっきり摘んでくる。


ちょっ……なにするの、この人!!


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