お前、俺のこと好きだろ?
好きだと言わせる。
朝、トントンと軽快なリズムでローファーを履いて「行ってきます」と家族に言って家を出る。
「おっはー、小春」
「貴音、おはよう!」
毎朝、貴音が私の家まで迎えに来てくれて、一緒に登校する。
久しぶりでもないのに、何か久しぶりな感じがする。
「久しぶりだね」
「?毎朝一緒だけど」
貴音は、頭にはてなマーク。
まぁ、毎朝一緒なんだけど。
ゆっくり話せる時間ってなかなかないじゃん。
朝だって、一緒に登校してても、誰かしら話しかけてくるから。