お前、俺のこと好きだろ?



そのまま、ジーッと高畑くんを見ていると、高畑くんの口が動いた。



“怪我すんなよ、アホ”



「……は…!?」



高畑くんは、ニヤリと笑って集中モードに入ったのか、またシャープペンシルを持ち始めた。

集中モードって言っても、授業にじゃなくて、さっきのルーズリーフに。



なんなんだ、あの人は。

いや、口パクだから、本当にそう言ったのかは分からないけれど。


高畑くんのことだ。


これは、高い確率で有り得ると思う。


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