Soul Lovers2~あなたの笑顔を守りたくて~



「顔がよくて、金があって、女にもてて、しかもラップが上手いなんて。ななくらー!お前、チートすぎるぞ!!」



七倉さんにぼろ負けした兄は、浴びるようにお酒を飲んだ。



泥酔してぐちぐちと隣に座る七倉さんにしつこく絡む兄に、七倉さんは仕方ないなって顔で付き合っていた。



「世の中、不公平すぎだろ!」



唐突に叫んで、カウンターに突っ伏して眠り始めた兄に苦笑した七倉さんは、私に振り返った。



「ごめんね。俺たちみたいな酔っぱらいの会話に付き合わせちゃって」



申し訳なさそうに謝る七倉さんに、ぶんぶんと首を横に振る。



七倉さんもお酒を飲んでるけど、どう見ても酔っぱらってるのは兄だけで、



「こちらこそバカな兄がすみません」



身を小さくして謝った。




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