Soul Lovers2~あなたの笑顔を守りたくて~
「どうしたの?急に」
口に零れた滴を指の腹で拭いながら、私を見る七倉さんの仕草にドキドキする。
「いえ、似合ってるなと思って。Tシャツ」
止まらないドキドキを隠しながら、何でもないふりをして答える。
だって七倉さんの筋肉を見て興奮するなんて、どう考えても変態だもん。
私の言葉に七倉さんは、もう一度スポーツドリンクを吹きそうになって、ゴクンと飲み込んだ。
七倉さんの顔が赤い。
つられて、私の顔も赤くなった。
「参ったな」
照れて自分の髪をくしゃくしゃとかき混ぜる七倉さん。
そして赤い顔のままぽつりと言った。
「以前はね、細かったんだ」
そう言って、昔を懐かしむように遠くを見る七倉さん。