Soul Lovers2~あなたの笑顔を守りたくて~
「真下……雛子ちゃんだよね」
振り返ると、いま流行りだという、兄が持ってるのと同じ大きなペンダントヘッドがついたネックレスをジャラジャラと首からかけた、大柄な男の人が立っていた。
「あんなゴリラに妹がいるなんて知らなかった。まぁまぁ可愛いじゃねーか」
にやりと笑う唇。けど目は全然笑ってなくて。
「あんた、誰?」
冷たく問うと、
「ムカつくなー。俺をバカにしたその目、マッシーそっくりだよ!」
男はそう言うと、躊躇なく私の下っ腹をグーで殴った。
強烈な痛みに、両膝の力が抜けて踞ろうとする私を抱き抱えた男の人が、歩道に横付けした車の後部座席に強引に私の体を詰め込んだ。