Soul Lovers2~あなたの笑顔を守りたくて~



あの時は、悔しくてなかなか立ち直れなかった。



「そうだね」



それが、こうして笑って話せる日が来るなんて。



大学1年生の時、新人戦では横峰さんは怪我で棄権して、私は横峰さんとの直接対決がないまま全国優勝した。



「去年は悔しい思いをしたけど、今年は絶対に真下さんに勝つから」



好戦的な目で私を見た横峰さんは、ここしかないって深い場所に抉るようなボールを撃ち込んだ。



「こんなのも取れないなんて、鈍ってんじゃない?真下さん」



清々しいくらいに自信に溢れた彼女が眩しくて、目を細めた。



いつか私も、彼女みたいに自信を持ちたい。



ライバルという以上に、横峰さんは私の目標だった。



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