まぼろし日


そして、ふと口に出てしまった。



「彼女……ほしいな」



口に出した瞬間なんとも言えない恥ずかしさに襲われる。自分は、決してガツガツ行くようなタイプではない。なので、女の子との接し方がよくわからない。

だから、彼女という存在を必要としていない人間だと思っていた。






そんな自分が彼女が欲しいなんて……



今まで考えたこともなかった。
そうか、僕は彼女が欲しかったのか。



まさかだった。

たまたま、早く起きただけだと思ったら。
自分の今まで気づけなかった願望に気づくなんて。




今日は何かいつもと違う1日になりそうだ。







そんな事を考えていたらもう、6時すぎ。
少しずつ夜があけ、生き物が動き出す。


窓を少しだけ開け、外を見ると
庭に雪が大量に積もっていた。



どおりで冷えた訳だ。




憂鬱になりながら、学校に行く準備を始める。





今日は何となく早く出かけてみることにした。






< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop