夕やけ雲



「ば、バカじゃないもんっ!」


なんで、バカなの……。


ひとりですねていると、光輝がボソッとつぶやいた。


「先に言うなよ……」


……っ。


「今日こそは……、って思ってた。でも、なかなか言えなくて……。

てか、そもそも好きじゃなかったら、クラスもちがうのにまいにちまいにちいっしょになんか帰ってねぇよ……」


ボソッときこえてくるそのことばに、あたしの顔が熱をおびていくのがわかる。


「俺からも言わせて?」


そう言うと、まっすぐにみつめられる。


あたしも、そんな光輝の瞳をまっすぐにみる。






「中学のときからずっと、あゆのことが好きだった。

……俺と、つきあってください」


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