君が好き~16歳ママの恋~
16歳、好きな人
数日経つと、夢羽は元気に走り回ってた。
子どもの回復力って、すごい。
「夢羽、待って」
「はやく、はやく」
念のため、熱が下がってからも散歩はおあずけだったから、今日は久しぶりの散歩だ。
「そんなに走ったら」
「あ」
あー。
「ままあ!」
こうなるからね。
「もう、夢羽、だから言ったのに」
「大丈夫か?」
夢羽を起こしたのは、橘日向だった。
「なんでいるの?」
「まあ、いろいろとあんだよ。夢羽ちゃん、風邪治ったんだ」
「何日か前にね。念のため、散歩はひかえてたの」
「ああ、だから今日はこんなに元気なんだ」