君が好き~16歳ママの恋~
夢羽は不思議そうに、私と橘日向を交互に見ている。
「おにーちゃん、ままのおともだち?」
「そうだよ」
正確に言うと、違うけどね。
ただのクラスメート。
の、はずなんだけど。
公園に着くと、夢羽は砂場で遊びはじめた。
ベンチに座って、2人でその様子を見ていると、突然、橘日向が口を開いた。
「オレさ、思ったことはすぐに行動に移すタイプだから、今までなにも考えずにいろんな事言って、お前を傷つけてないか、心配になってた」
「別に」
そんなの、どうだっていい。
「で、それでこんな事言うのは、自分勝手なんだけど……」
橘日向は、戸惑うように言葉を濁した。
「なに?」
別に何を言われても、気にならない。
幼稚園で慣れてるし。