君が好き~16歳ママの恋~
やっぱり、夢羽に言われると、何よりもうれしいな。
「ママも、夢羽が大好き。夢羽はママの宝物だよ」
「たからもの?」
「とっても大事なものってこと」
夢羽はうれしそうに笑う。
ねえ、夢羽?
あなたがママと同じ歳になったとき、どんなふうになってるのかな?
最近、気になるんだよね。
大丈夫。
あせる必要なんてない。
ゆっくり、確かめていこうね。
どんな夢羽でも、きっとママは、夢羽のこと大好きだから。
「あ、おにーちゃんだ!」
「よ、夢羽ちゃん」
日向、なんでいるの?
「クラスのみんなでカラオケじゃなかったの?」
「つまんなかったから抜け出してきた。
あいつらより、夢羽ちゃんと遊んでる方が楽しいしな」
「おにーちゃん、こーえんまでかけっこね。
よーい、どん!」
「お、夢羽ちゃんはやいな」
動物園デート以来、夢羽は日向を気に入っていた。
公園で遊ぶ夢羽と日向を、ただ見ていた。