君が好き~16歳ママの恋~

「お母さんたちが心配してたよ。何かあった?」


ああ、散歩帰って落ち込んでたからか。


「クラスの男子に会ったの。慌てて帰ってきちゃった」


「だから今日は早かったのね」


「心配かけてごめんね。大丈夫だから」


お姉ちゃんはドアを見て、言った。


「だってよ、お父さんお母さん」


その言葉で、心配そうな表情の2人が入ってきた。


「また、華恋に何かあったのかと思って……」


お母さん、ごめんね。


「大丈夫だから」


「夢羽ちゃんのことなら、いつでも相談しにきていいからね」


「うん、そうするよ。ところで、お兄ちゃんは?」


年の離れたお兄ちゃんもいるはずなのに、どこにもいない。


「華恋が散歩に行ってる間に、アメリカに行くって」


「また?」


お兄ちゃんは、お母さんたちのお金を使って、一年中遊んでいる。


お兄ちゃんいわく、思いついた時に行動した方がいい結果かが付きやすいらしいんだけど、私たち家族全員、いい結果が何なのか分からない。
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