君が好き~16歳ママの恋~
16歳、会いたい
《華恋side》
「ままあ!」
学校に行かなくなって数日。
夢羽の前では笑顔でいようと決めたけど、ちょっと気を抜いたら泣きそうになる。
罰が当たったんだ。
夢羽が生まれた時に、誓ったのに。
この子だけを愛そうと。
でも、日向を好きになってしまったから。
「ままあ?」
「なんでもないよ、夢羽」
でもね、日向と会わないだけで、すごく不安なの。
もう忘れたいのに。
すべて忘れて、夢羽だけを愛したいのに。
「夢羽は大きくなったら何になりたい?」
ダメ。
夢羽がいるんだから。
笑わないと。
「んーとね、ムーね、ままになりたい」
「そっか。どうして?」
「だってね、まま、かっこいいもん」
ああ、この子の目には、私はかっこよく映ってるんだ。
もう無理。
「ままあ?」
夢羽の不安そうな顔が歪む。