君が好き~16歳ママの恋~
日向はお父さんの前で膝をついて、頭を深く下げた。
「華恋さんを、僕にください」
こういうことは、ちゃんとするんだもんな。
お兄ちゃんは、お姉ちゃんが抑えてるから何もできない。
お父さんは冷静に言った。
「責任能力のない君に、華恋と夢羽を任せられない」
「お父さん!」
なんで?
ひどいよ。
でも、お母さんに止められた。
いいから見てなさいっていう目で。
「だから、一人前になった姿を見せに来てほしい。
それを見たら、娘と孫を安心して任せられるから」
夢羽は私の腕の中でキョトンとしていたけど、
私は、
込み上げてくる涙を我慢するのが、大変だった。