君が好き~16歳ママの恋~
24歳、大好き
《華恋side》
「夢羽、待って」
「はやく、はやく」
あれから8年が経った。
10歳になった夢羽は、今でもあの公園を気に入っている。
「あーあ、今日もいないね、パパ」
幼い頃の記憶からか、夢羽は日向をパパだと思っているみたい。
そして、この公園に来れば会えるとも思っている。
「あと2年あるし。まだまだよ」
「ママはつらくないの?パパと会えないで」
「つらくないわけじゃないけど、パパもどこかで頑張ってるはずだから、応援したいの」
「ママ、ほんとにパパの連絡先、知らないの?」
「知らない」
「凛ちゃんに聞こうかな」
お姉ちゃんは、関係は叔母と姪だけど、
まだおばさんじゃないと言い張って、
小さい頃から夢羽には凛ちゃんと呼ぶように言っていた。
だから、今でも夢羽は、凛ちゃんと呼んでいる。